TDS 変動スプレッド確認方法
Tick Data Suite(以下TDS)の変動スプレッドをバックテストで確認しました。
TDSのソースはDucascopy。期間は2021年8月2日~2021年9月10日。
AverageSpread.ex4を用いて、最小スプレッド・最大スプレッド・平均スプレッドを確認しました。
通貨ペア | 最小スプレッド(pips) | 最大スプレッド(pips) | 平均スプレッド(pips) |
---|---|---|---|
USDJPY | 0.28 | 0.66 | 0.56 |
EURUSD | 0.22 | 0.51 | 0.32 |
GBPUSD | 0.66 | 1.24 | 0.86 |
NZDUSD | 1.09 | 1.57 | 1.25 |
AUDUSD | 0.90 | 1.35 | 1.08 |
USDCAD | 0.97 | 1.51 | 1.16 |
USDCHF | 0.96 | 1.36 | 1.01 |
EURGBP | 0.73 | 1.17 | 0.87 |
AUDJPY | 0.60 | 0.93 | 0.75 |
EURCHF | 1.05 | 1.41 | 1.12 |
GBPJPY | 1.48 | 2.18 | 1.84 |
EURJPY | 0.58 | 1.02 | 0.82 |
TDS 変動スプレッド設定方法
Axiory NANO口座 スプレッド計測で平均スプレッドが分かったため、設定していきます。
まずはMT4を開き、ストラテジーテスターの「ティックデータ」をクリックします。
「ティックデータ設定」のウィンドウが開くので、それぞれのタブの設定を行います。
まずはウィンドウ下にある「変動スプレッドを使用する」にチェックをつけます。
「高度な設定」タブで、Axiory Nano口座のECN手数料を設定します。
Axiory Nano口座は往復手数料が6ドルのため、下記のように設定しました。
「スプレッド」タブを開くと、スプレッド乗算・スプレッド加算・最小スプレッド・最大スプレッドの項目があります。
スプレッド加算で実際のスプレッドの加算・減算ができます。
ここでの最小スプレッド・最大スプレッド・スプレッド加算はpips単位ではなく、point単位なのが注意です。
例えば、現在のスプレッドに1pips加算するとします。
現在の平均スプレッド(Average spread)が1.16pipsです。
スプレッド加算で1を入力すると平均スプレッドが2.26になると思われますが…
平均スプレッドが1.26pipsと0.1pipsしか加算されません。
これが起こる原因が、先程記述したpoint単位であるからです。
1 point = 0.1 pipsの換算であるため、スプレッド加算が1pointの場合、0.1pips加算になります。
1pips加算したい場合は、スプレッド加算を10pointにする必要があります。
平均スプレッド2.16pipsになり、元の平均スプレッド1.16pipsに1pips加算することができました。
Axiory TDS 変動スプレッド設定
自分が使用しているスプレッド設定を記載します。
計測した平均スプレッドより0.3pips加算していますが、計測した平均スプレッドより加算したほうが実際の環境に近いのではないかと考えたからですね。
また、後述する変動スプレッドの注意点も踏まえて、スプレッド加算を行いました。
通貨ペア | スプレッド乗算 | 最小スプレッド | 最大スプレッド | スプレッド加算 | 平均スプレッド(pips) | 実測スプレッド(pips) |
---|---|---|---|---|---|---|
USDJPY | 1 | 0 | 156 | 4 | 0.96 | 0.6 |
EURUSD | 1 | 0 | 118 | 2 | 0.52 | 0.2 |
GBPUSD | 1 | 0 | 322 | 1 | 0.96 | 0.6 |
NZDUSD | 1 | 0 | 304 | -1 | 1.15 | 0.8 |
AUDUSD | 1 | 0 | 204 | -1 | 0.98 | 0.6 |
USDCAD | 1 | 0 | 305 | 0 | 1.16 | 0.8 |
USDCHF | 1 | 0 | 302 | 0 | 1.01 | 0.7 |
EURGBP | 1 | 0 | 307 | 0.5 | 0.92 | 0.6 |
AUDJPY | 1 | 0 | 207 | 4.5 | 1.21 | 0.9 |
EURCHF | 1 | 0 | 276 | 1.8 | 1.32 | 1.0 |
GBPJPY | 1 | 0 | 417 | -3.4 | 1.54 | 1.2 |
EURJPY | 1 | 0 | 351 | 1.8 | 1.02 | 0.7 |
変動スプレッド 注意点
ここで変動スプレッドの注意点を解説します。
Axioryなどの海外FXではMT4時間の0~1時のスプレッド拡大があります。
変動スプレッドによって、正確なバックテストを行うことができるのですが、MT4時間の0~1時のスプレッド拡大には対応していないことがわかりました。
USDCADの計測した最大スプレッドは30.5pipsですが、最大スプレッドを確認します。
最大スプレッドが1.51pipsとスプレッドが全く広がっていません。
0~1時でエントリーが多数ある場合、実際の環境より成績が著しく良くなります。
そのため、その時間帯をまたぐ取引を行う朝スキャなどは正確なバックテストを行えません。